■成分(一般名)プラミペキソール塩酸塩水和物
■製品名 ビ・シフロール錠0.125mg~0.5mg、ミラペックスLA錠0.375mg~1.5mg
■区分 抗パーキンソン剤、ドーパミン作動薬、ドーパミン作動性パーキンソン病治療剤(非麦角系)

■解説
パーキンソン病のお薬です。 ふるえやこわばりを改善し、体の動作をよくします。またレストレスレッグス症候群にも用います。

■作用
【働きー1】
パーキンソン病では、脳内のドーパミン系の神経の働きが悪くなり、手足ののふるえ、こわばり、体の動作が不自由になるといった症状が出てきます。時間とともに徐々に悪化し、進行すると日常世界にも大きな支障となります。
このお薬は、ドーパミン系の神経に働きかけ、そのようなパーキンソン病の症状を改善します。効果あ発現はやや緩慢ですが、十分な維持量により安定した効果が期待できます。発症初期には単独で、進行期にはレボドーパ製剤と併用することが多いです。

【働きー2】
レストレッグス症候群は、一般でいう「むずむず脚症候群」のことです。足にむずむず感、熱間、かゆみなどを伴うことが多く、動かしたいという強い欲求を生じます。夕刻以降の安静時に多発するので、府民の原因になることも少なくありません。詳しい原因はよくわかっていませんが、足の刺激を抑えるドーパミン系の神経(MK1)が弱っていると推測されています。
そのようなレストレッグス症候群に、以前からパーキンソン病治療薬が有効なことが知られていました。その後、各国で臨床試験が進められ、8割くらいの人に有効なことが分かりました。適応となるのは、苦痛を伴う場合や、睡眠に支障をきたすようなやや重い症状に対してです。なお、レストレッグス症候群に使用可能なのは速放錠(ビ・シフロール)に限られます。

【特徴】
●効き目が高いドーパミン作動薬です。パーキンソン病の初期治療薬として広く用いられています。レボドーパほど劇的ではありませんが、安定した効果が得られ、運動合併症状が抑えられる点がメリットです。このため、特に高齢でない限り、早期の比較的軽い症状には、まずこの系統が処方されるものです。単独で用いるほか、レボドーパの減量も可能です。

●動作や運動能力を改善するだけでなく、パーキンソン病にともなう気分障害(抑うつや意欲低下)にも有効との報告があります。

●ドーパミン作動薬のうち非麦角系に分類されます(非麦角系選択的ドーパミンD2受容体作動薬)。非麦角系は、麦角系でよくみられる吐き気などの消化器症状が比較的少なく、心臓弁膜症を起こすこともまずありません。一方で、眠気や傾眠の副作用が目立ち、重大な副作用として突発性睡眠が報告されています。この点は十分な注意が必要です。

●眠気の副作用が多いものの、同様薬のタリペキソール(ドミン)に比べれば少ないとされます。ドーパミンD1受容体親和性がより低いためと考えられます。

●従来の速放錠ビ・シフロールに加え、徐放錠のミラペックスLAが発売されました。ミラペックスLAは、一日一回の服用で済む便利な製剤です。徐放性なので血中濃度が持続し、1日を通し安定した効果が得られます。

●レストレスレッグス症候群に対する適応が新たに加わりました。(速放錠のみ)。欧米では第一選択薬として広く用いられているようです。今後、日本でも処方される機会が増えてくることでしょう。

【飲み合わせ・食べ合わせ】
胃の薬のシメチジン(タガメット)など、ある種の薬との併用により、この薬の排泄が遅れ副作用が増強する恐れがあります。
逆に、安定剤(フェチノチアジン系、ブチロフェノン系など)と併用すると、両方の薬の作用が弱まることがあります。飲酒は副作用を強めますので控えてください。

●飲み合わせに注意、シメチジン(タガメット)、塩酸アマンタジン(シンメトレル)、安定剤(フェノチアジン系、ブチロフェノン系)、他の抗パーキンソン病薬(レボドーパ、抗コリン薬)、アルコール類。

【効能】
効能A パーキンソン病
効能B 中程度から高度の特発性レストレスレッグス省児湯郡(下肢静止不能症候群)*速放錠のビ・シフロールに限り適応

【用法A】
<速放錠(ビ・シフロール)>
通常、成人はプラミペキソール塩酸塩水和物として一日量0.25mgから始め、2週間目に一日量を0.5mgとし、以後経過を観察しながら、1週間毎に1日量として0.5mgずつ増量し、維持量(標準1日量1.5~4.5mg)を定める。

一日量がプラミペキソール塩酸塩水和物として1.5mg未満の場合は2回に分割して朝夕食後に、1.5mg以上の場合は3回に分割して毎食後経口服用する。なお、年齢、症状により適宜増減ができるが、1日量は4.5mgを超えないこと。

<徐放錠(ミラペックスLA)>
通常、成人はプラミペキソール塩酸塩水和物として一日量0.375mg1日1回食後経口服用からはじめ、2週間に1日量を0.75mgとし、以後経過を観察しながら、1週間毎に1日量として0.75mgずつ増量し、維持量(標準1日量1.5~4.5mg1日1回食後経口服用)を定める。なお、年齢、症状により適宜増減ができるが、1日量は4.5mgを超えないこと。

【効能B】
通常、成人はプラミペキソール塩酸塩水和物として0.25mgを1日1回就寝2~3時間前に経口服用する。服用は1日0.125mgより開始し、症状に応じて1日0.75mgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて行うこと。*速放錠のビ・シフロールに適応